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私が東京より山陰地方へIターンした当時はまだ今ほど“移住”という言葉も考えもありませんでした。その後“地方創生”という言葉が出始めましたが、地方の状況回復や課題解決には至りませんでした。地域社会での少子高齢化問題、過疎化による労働者人口の減少、空き家問題、買い物や通院の問題等々を目の当たりにし、そのような社会課題に取り組みながら介護現場で働くことはまさに日本の抱える問題の中枢に携わっているという責任を感じていました。

そして時代は外国人の雇用にシフトするようになりました。

2017年には「在留資格　介護」の創設、そして「技能実習制度」にも介護が追加されました。2019年からは新たに「特定技能制度」が始まり、外国人が日本で働く間口が広がりました。しかし裏を返せば日本が外国人の協力無くしては産業が維持できなくなってきたのです。

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介護士養成施設で外国人介護士育成に携わり、彼らの真面目さ、ホスピタリティーの高さ、何より年上を敬う文化には今後の日本を支える貴重な可能性を感じました。

介護だけでなく、地方の多くの産業が人材不足で窮地に立たされています。

外国人は特別な存在ではありません。「どう接したらいいか」「手続きが煩雑」などの理由でなかなか外国人雇用に踏み切れない事業者が多く見られます。もちろん少しの手間や言葉の壁はあります。しかし、海外で働く本人たちの不安や努力に比べたら、その手間は些細なものです。

​約２０カ国の海外渡航経験などの経験や、幅広い行政書士としての役割によって、そのハードルを少しでも下げることのお手伝いをし、外国人雇用問題だけでなく、様々な地域課題の解決にお役に立てればと思います。

​行政書士　岡安哲哉